尾藤さんの1日は、英語のラジオを聞きながら通勤をすることから始まる。会社に着いた後、7時半からは英語のレッスン。そうした地道な努力が、語学力の向上につながっている。強みとなるスキルを活かして取り組むのが、海外の顧客に向けた技術支援だ。「世界中のお客様の困りごとを解決する」という大きな使命に向き合う日々。目標に向かって進む足取りは、常に力強い。 

グローバルな事業に携わる魅力 

学生時代の専攻は中国語で、北京の大学に4年間留学した。約10年にわたる中国での生活を経て入社したのがタジマ工業である。グローバルに事業を展開していることや、技術職の経験がなくても一からスキルを身につけられることに魅力を感じた。 

尾藤さんが所属するのは、技術支援部。ここで現在、顧客へのアフターサービス、代理店技術者への技術研修、海外・国内の展示会アテンドといった業務を担当している。 

アフターサービスの主な内容は、顧客への技術サポート対応だ。保守や整備対応に必要な部品を見極めて供給するほか、代理店が対応できないケースでは尾藤さんたちが出張して解決にあたる。また、国内外の代理店に対して行っているのが、機械の修理や調整に関する技術研修だ。海外・国内の展示会では新製品のセットアップをフォローし、展示会開催中のアテンドを行う。 

メーカーの技術者としての使命を

元々中国語のスキルがあった尾藤さんだったが、タジマ工業に入社後は「英語圏にも活躍の場を広げたい」という気持ちが芽生えてきたという。多忙な毎日の中で力を注いできたのが、独学での英語学習である。その結果、中国語圏だけでなく英語圏の顧客を担当する機会も増え、キャリアアップにつながった。世界と関わりながら顧客の課題解決に努めることに、尾藤さんはやりがいを感じている。「タジマのお客様は世界中にいます。私たちが小さな改善をしただけでも、その影響は多くのお客様に及びます。世界中のお客様の困りごとを解決することに喜びを感じます」。メーカーの技術者としての責任の重さと、手応えの大きさ。その両面を実感する日々だ。  

タジマグループの力をひとつに 

顧客からの技術サポートの中には、技術的な問題で解決困難なものもある。そうした際に尾藤さんが大切にしているのは、誠意を込めてコミュニケーションを取ることだ。ある時は、顧客の工場に1週間ほぼ毎日訪問し、理解を得るよう努めた。「最終的にお客様が私たちの説明を理解してくださいました。タジマブランドを再度信用していただけたことに、喜びを感じました」と振り返る。 

一人の社員が持つ力は限られていても、部署の垣根を超えて力を共有することができる。また、世界中の代理店と力を合わせてタジマグループが一つになれば、その力はさらに大きなものになる。そんなイメージを持って仕事に取り組む尾藤さん。グループの未来を見つめながら、技術者としての可能性を追い求めている。 

品質・技術管理部門 技術支援部 尾藤良保

中国語と英語のスキルを活かして 
世界中のお客様に貢献することをめざし、 
技術支援の仕事に取り組んでいる。 
朝の英語ラジオ視聴と英会話レッスン、 
会社のジムでの筋トレが、仕事前のルーティン。